2016年10月27日木曜日

1927年 ハイゼンベルク 「不確定性原理」

1900 年 量子論元年
1905 年 光量子仮説
1924 年 物質波
1925 年 行列力学(マトリックス力学)
1926 年 波動力学(波動方程式)
1927 年 不確定性原理

 量子論によれば、微視的世界では、〝光〟と同様に〝物質〟の観測結果は、〈粒子(つぶ)〉と〈波動(なみ)〉の両面から把捉する必要がでてくる。
 このことを、ボーアの〈相補性〉の概念というらしいが……。
 一般的には、ハイゼンベルクの「不確定性原理」もまた、〈相補性〉の概念の一翼を担う。
 てわけで、ここはまたも、ハイゼンベルクの著作から、引用させていただきまひょう。

たとえば、原子から出る輻射を扱うときにも「物質波」を使うと便利である。その振動数と強さとを使えば、輻射は原子内で振動する荷電分布についての情報を与えるし、その場合には波の像は粒子の像よりもずっと真相に近い。したがってボーアは両方の像の使用を支持し、互いに「相補的」であるといっている。二つの像はもちろん互いに相容れない、なぜかといえばあるものが同時に粒子(すなわち非常に小さい体積に閉じこめられた物体)であって、波動(すなわち広い空間内に拡がった場)であることはあり得ないが、しかしこの二つは相互に補足する。両方の像をあやつることにより、一方の像からもう一方の像へいき、またもどってくることにより、最後に、我々は原子的実験の背後にある奇妙なリアリティについての正しい印象を得ることができる。ボーアは量子論の解釈に当って数個所で「相補性」の概念を使用している。粒子の位置の知識と、速度または運動量の知識とは相互に補足する。もし我々が一方を高い精密度で知れば、他方を高い精密度で知ることはできない。しかも系の行動を決定するには両方とも知らなければならない。原子的事象の時間空間による記述はこれの決定論的な記述と相補的である。
W.ハイゼンベルク著/新装版『現代物理学の思想』河野伊三郎・富山小太郎訳 (pp.26-27)

物質波について、アインシュタイン関連の資料を追加しました。
(『アインシュタインここに生きる』を参照のこと)
  ↓
物理学の哲学
http://theendoftakechan.web.fc2.com/atDawn/transcend/physics.html

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