――エネルギー収支のバランスシートは全体では釣合っているということになります。
つまり、どこかで、エネルギー量(熱量)が高まれば、
やはり、どこかで、エネルギー量(熱量)が奪われている、
ということに、ほかなりません。
このエネルギー量をポイントであらわせば、そのままゼロ・サム・ゲームの基本ルールとなります。
プレイヤーの得点総合計は、いつだって、プラス・マイナス・ゼロなのですから。
ゲームの舞台である宇宙船地球号では、常に太陽エネルギーを獲得しているので、エネルギー量総計は、加算されていかなければならないとも、想定されます。ところが、放射熱などで同時に宇宙空間に発散しているので、熱量(エネルギー量)の帳尻はそこそこに合っているようです。
ほぼ話題にのぼらない熱力学の第零法則は、「熱平衡の法則」であります。
ここで〝熱平衡〟というのは、
水が高きから低きへと流れるように、
熱もまた、高きから低きへと流れる、
つまり、エネルギー量は、全体で均一になろうとする傾向があるため、
放っておくと、その場の温度は、周囲の温度と同じになっていき、
そうして均一温度になった、その状態が熱平衡です。
熱量の移動や変化を喪失した時代となります。
ところで、熱力学の第二法則は「エントロピー増大の法則」であります。
エントロピーが増大するというのは、たとえば、
エネルギーや資源の消費に伴いどんどん〝排熱〟が増え、
ついにはそれらが再利用不可能な〝廃熱〟になってしまう現象を、さしていいます。
これが〈不可逆的現象〉なものですから、エントロピーは増大する一方で、
宇宙が膨張して大きくなっていかないと、宇宙は〈熱死〉するともいわれてます。
そういうわけで、熱力学の第二法則は、「涅槃原則」ともいわれます。
不可逆的なエントロピーの増大、
それが〈時の矢〉の正体であるといわれてから、また、幾許かの時が経ちました。
最後に、熱力学の第三法則は「絶対零度に到達することは不可能である」となります。
熱力学の法則・原理
http://theendoftakechan.web.fc2.com/sStage/entropy/index.html
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