2020年5月14日木曜日

テオドロスの螺旋と対数螺旋

 ◯ 《テオドロスの螺旋》と名づけられた幾何学図形について、次の資料で詳しく語られていました。各種資料を参照しつつ、ひとつ作図を試みました。
   テオドロスの螺旋
『無理数の話』
 〔ジュリアン・ハヴィル/著〕
付録 A テオドロスのらせん
 (p.347)
まず、このらせんの別名が Quadratwurzelschnecke〔平方根カタツムリ〕だということを知るとうれしいかもしれない。これは 1980 年、オーストリアの数学者で、このらせんのいくつかの性質を調べた、故エドムント・フラウカが考えた名だ。

 ◎ 上の文章に続いて、テオドロスの螺旋の ―― 作図のための ―― 座標計算は「三角形の直角でない頂点の座標を表す式を求めてみる。そのためには複素数を用いると便利だ。」と語られています。

 (pp.347-348)
 頂点 z1 = 1 + i から始め、複素数の加法によって、z n から z n+1 を作る。
z n+1 = z n + z n に対して直角で長さ 1 の複素数」
複素数に i を掛けるのは、その複素数を反時計回りに 90° 回転させることで、複素数をその長さで割れば、結果として得られる複素数の長さは 1 となる。そこでこのらせんは、
z1 = 1 + i,
z n+1 = z n z n  i,  n = 1, 2, 3, . . .
 
 | z n
として表せる。

 ◎ この引用文は計算式のほんの始まりの部分です。
 かなり難しい計算過程を経た後に
テオドロスのらせんは、漸近的にアルキメデスのらせんに近づいていく。(p.352) と、述べられています。
〔引用文: 終わり〕

 ◈ 下のテオドロスの螺旋図は、極座標 ( r ,  θ ) を用いた計算法による作図です。

   アルキメデスの螺旋を描かない
   アルキメデスの螺旋を描線する
   対数螺旋(ガウス平面)に変更
   対数螺旋をなめらかに描線する
 ⛞ アルキメデスの螺旋の係数  ( r  =  a + b θ  )
    ▣   a =      ▣   b = 
 ⛞ ガウス平面の対数螺旋
   ▣ 1 回転して、c 倍になる   ▣   c = 
      ◈ 回転数を変更する    回転数 : 

―― 例により、コピペしてそのまま使える、JavaScript の見本をテキスト化して掲載したページを、計算方法の紹介などとともに、以下のサイトで公開しています。

JavaScript : 自然対数 & 対数螺旋
http://theendoftakechan.web.fc2.com/eII/hitsuge/arcus/spiral.html

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