2020年3月10日火曜日

〈円の面積〉は《円周の積分》であるということ

重力加速度のグラフ


 高校の数学で学ぶ、微分・積分では、なにやら積分のほうが難しく感じられるのですけれど、
▣ 移動距離 = 速度 × 時間
というのは、それらの速度を y 軸に、時間を x 軸にして、速度変化を示す時間の 1 次関数のグラフを書いて、面積を計算すればよかったのでした。
 距離(長さ)という 1 次元が、面積という 2 次元で、表現されているわけです。
このように、等速直線運動等速度運動)で離れていく距離だけでなく、等加速度運動によって離れていく距離も計算できるその手法は、
▣ 距離は速度の時間積分である
と、表現されるのです。
▣ y = f (x) =[時間] (s) × [速度] (m/s) ÷ 2  =  [距離] (m)
▣ y = f (x) =   (s) × (m/s) ÷ 2  =  (m)
◈ 上の操作可能な図は、初速を 0 (m/s) とした、
重力加速度による速度変化のグラフです。
一応、地上付近では一定の加速度であるとみなされていて、
(空気抵抗さえなければ、)
一定の割合で加速し続けていくことになっています。
◎ 重力加速度 = 9.8 メートル毎秒毎秒 ( g = 9.8 m  ∕ s2 )
◈ このグラフで、時間 (x) を底辺にとれば、
速度 (y) を高さにした、直角三角形の面積を計算することで、
移動距離 (l) の推移がわかります。
◈ このように使い回す方程式などの計算式を
関数函数 (function) といって、yx の関数である場合、
y = f (x)
と、書かれます。
●  最初の[ y = f (x) ]は、[速度=加速度×時間]です。
●  ここでは、次の[ y = f (x) ]であるところの[ l = f (y) ]が積分の計算と同じ、という次第です。
( ※ 幸いなことに[ y = f (x) ]は 1 次関数なので、直線のグラフで表されました。)
●  そういった事情で[ l = f (y) ]は[面積=底辺×高さ÷2]という、三角形の面積の公式で代用できるのです。
●  高校の物理では、距離を l 、加速度を a 、時間を x として、
l =    1   ax2  
 2 
という公式で学ぶことになっているようです。
ここで距離 l y 軸にしたら、曲線のグラフになり、
さらに、その曲線のグラフを微分すると、
接線の傾きとして速度(瞬間速度)が算出されます。
 単位を含んだ掛け算とか割り算の話は、以前にブログで書いていたので、これも使い回しておきましょう。

「指数の引き算は割り算として考える」

(2017年3月16日木曜日)

単位の話 またたび
思い起こすと、速度の単位は〝メートル毎秒〟などであらわされますが、
加速度になるとこれが〝メートル毎秒毎秒〟などと、わけのわからぬものになります。

これは、たとえば、〝 5 メートル毎秒毎秒〟の加速度という場合、
「 1 秒につき〝 5 メートル毎秒〟の速度が追加もしくは削減される」
ことを表現しています。
(ブレーキも、計算上は、加速度なのです。マイナスをつけて考えます。)

〝 5 メートル毎秒〟というのは、1 秒ごとに 5 メートル移動する能力ですから、
〝毎秒その能力が変化していく〟という状態なわけです。
だから、〝 5 メートル毎秒毎秒〟ということになるのですが……。
それがすなわち、加速している、という状態の表現になるわけですな。
――さっぱり、前に進めない、解説なのですけれども。

円周と面積のグラフ

 さて、《円の面積》は、は円周の積分になります。
半径 =      
●  これを[ y = f (x) ]で表せば、
▣ 円の面積 = f (円周)
となるわけですが、円の公式は、
◈ 円周:2πr
◈ 面積:πr2
であるので、上の物理公式
l =    1   ax2  
 2 
にならって、面積を l の記号で表すと、
l = πr2 =    1   (2π) r2  
 2 
となって、r が時間と同じ役割を果たし、
2π が加速度の位置におさまっています。
これをグラフにしたのが、2 番目の操作可能な図です。
ところで、距離に関しては、
▣ 距離は速度の時間積分である
と表現されていて、速度は[加速度×時間]でしたから、
〔※ 蛇足ながらも円周率は円周と直径の長さの比率です〕
(そして円周は[円周率×半径の 2 倍]なので)
▣ 円の面積は円周の半径積分で計算できる
と、いうことができそうですな。でもって逆に、
〈面積を微分すると、円周を求めることができる〉のです。

「グラフを 切り替える」ボタンで、試してみてください。

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