2020年3月27日金曜日

白銀長方形と黄金長方形

 フィボナッチ数列の数を、その項の前の数で割ると、多少揺れ動きながら、項のナンバーが大きくなるにつれ黄金比に近づいていきます。
 このことは、数学的に正しいと立証されていることです。
 また「多少揺れ動きながら」というのは、黄金比の値の上下を往復しながら、という現象を表現したつもりです。
 この下にサンプルプログラムを用意していますので、〝 Fibonacci 数列 〟の値を変更して、確かめてみてください。

 さて、といったところで。
 黄金比の話題でしばしば一緒に登場するのが、白銀比です。

黄金比の約 1.618 に対して、
白銀比は √2 ≒ 1.414 であると語られています。

しかしながら、黄金長方形と並べて作図する白銀長方形の場合、
白銀比は 1+√2 ≒ 2.414 の比率になります。

これは 黄金比・白銀比・青銅比と、続いて定式化されている
いわゆる《貴金属比》の比率が用いられているためです。

 こうなってくると、白銀比に 1 を足すと同じ名前の白銀比になってしまって、とても不都合なわけです。
 √2 の白銀比は〈大和比〉の名称でも呼ばれているようですので、そっちの呼び名のほうが混乱が少なくていいかもしれませんね。

 A 判と B 判のコピー用紙の縦横は、この〈大和比〉の比率になっています。
(ちなみにこの規格の長方形は、諸外国では √2 長方形と呼ばれているようです。)

⛞ フィボナッチ数列の計算
Fibonacci 数列 n n + 1
n = 
⛞ フィボナッチ数列の分数計算
    = 
 
⛞ 黄金比の方程式の解の数値
❖  φ =     1 + √ 5      = 
 
2
方程式の解
● 黄金比の方程式[ x2x - 1 = 0 ]を、
   2 次方程式[ ax2bxc = 0 ]の解、
  x =     - b ± √ b2 - 4ac    
 
2a
 にあてはめて解くと、
  x =     1 ± √ 12 + 4       =     1 ± √ 5   
   
2 2
 なので、そのプラスの値を解とする。
  x =     1 + √ 5   
 
2
⛞ 白銀比・青銅比の計算
❖ 白銀比  =     2 + √ 8      = 
 
2
❖ 青銅比 =     3 + √ 13      = 
 
2
方程式の解
● 白銀比の方程式[ x2 - 2x - 1 = 0 ]の解。
  x =     2 ± √ 22 + 4       =     2 ± √ 8      =  1 ± √ 2  
   
2 2
● 青銅比の方程式[ x2 - 3x - 1 = 0 ]の解。
  x =     3 ± √ 32 + 4       =     3 ± √ 13   
   
2 2

 白銀長方形と黄金長方形
 ◈  白銀長方形は正方形の 1 辺に対し、正方形の対角線の長さを加えて、長方形の 1 辺を構成する。
 ◈  黄金長方形の特徴の 1 つとして、下の図のような組み合わせで描くときには、横長の長方形の対角線延長上に、縦長の長方形の頂点の 1 つが位置する。
φ  =     1 + √ 5      = 
 
2
 ▣  ∠ABC = ∠BCD
 ▣  1  :  ( φ - 1 )  = ( φ + 1 )  :  φ
1   =     ( φ + 1 )  
   
  ( φ - 1 )   φ
   φ  = ( φ + 1 ) ( φ - 1 )
 ∴  φ  =  φ2 - 1

 【 φ = φ2 - 1 】の 検算のための演算例
φ2   =      ( 1 + √ 5  )2     =      1 + 2 √ 5  + 5  
   
22 4
    =      3 + √ 5        =   1 +     1 + √ 5   
   
2 2

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