2015年11月20日金曜日

〈隠された性質〉 ― ニュートン力学による神 ― もしくは 《量子エンタングルメント》

量子力学は〈現象〉を完全に記述できるか?


16 世紀に発表されたコペルニクスの天体力学を完成させたともいえる、
17 世紀のニュートン力学が残した謎は、運動原理としての〈万有引力〉の原因であった。

20 世紀、アインシュタインが、一般相対性理論を発表し、その重力理論を完成させるが、
そのころ新たに発生した謎が、シュレーディンガーの言葉で、《エンタングルメント》 というものだ。
そしてその謎に、新しい力学である量子力学は、波動方程式でこたえたのである。――が、
しかしながら、波動方程式は、なぜそうなるのか、についての解答は導かない。

アインシュタインは、そのことが不満だった。量子力学が気に入らなかったわけではない。
量子力学でも解けない謎があることに、彼は不満だったのだ。
だから、アインシュタインらは、量子力学の不完全さを論文にして提出した。
それが、上記の副題がパクったところの
「物理的実在の量子力学的記述は完全だと考えることができるか?」
――いわゆる 《EPR論文》 である。

アインシュタインは、宇宙の完全な記述のできる物理学を、信じていた。
ガリレオと同様に 〈数学的言語は天を表現可能な神の言葉〉 と、考えていたのだろう。

ところが、現実は、そうではなさそうだ。

そもそも、自然科学は、ガリレオが「天の運行」についていったごとく
〈どのように〉 を解き明かすものであって、〈なにゆえに〉 にはこたえないものだ。
現象そのものを記述するのであり現象の意味や目的は対象からはずされる。
現代物理学でもそのことは変わらない。

宇宙は、ひとの内宇宙[インナー・スペース]と同じく、必ずしも、記述可能なものではない。


ニュートン力学と〈隠された性質〉
http://theendoftakechan.web.fc2.com/nStage/occultQualities.html

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