2016年4月4日月曜日

〈ティアマト〉と〈テホーム〉ないしは〈ラハブ〉

今回は、〈ラハブ〉と〈ラハム〉が同一視されない理由について、
調べておこうと、思ったのだ。それは簡単に解決した。
 次のように、調べがついたので、コピペする。

〈海の怪獣ラハム (the monster Lahamu)〉を造った〈ティアマト(フブル)〉は、以下の解説文に見るように、〔「エヌマ・エリシュ」の〈ティアマト〉は〕聖書の〈ラハブ〉と同じであるという解釈さえある――のだけれども、〈ラハブ (Rahab)〉が〈ラハム (Lahamu)〉と同一視されることはない。なぜか?――と、いう問いはここに至れば愚かともいえようか。それはたとえば、英語で「光・軽い (Light)」は同じ語句といえようが、「右・権利 (Right)」とは異なる語句なのだということなのである。
〔参照:英文「エヌマ・エリシュ」

以下の解説文」というのは、今回引用させていただいたもので、↓ のページにあるもの。

かように、あっけない話だったので、次に、
〈ティアマト〉と〈ラハブ〉が同一視される理由について、調べてみた。
 結論だけ、コピペする。

 さまざまな起源をもつヘブライの怪獣たちが、海獣という「くくり」で、〈ラハブ〉と同一視される過程があったようだ。
 そうして、バビロニアの〈ティアマト〉はヘブライの〈テホーム〉から〈ラハブ〉へ、そこから〈ヤム〉さらには〈タンニーン〉や〈レビヤタン〉と同一視されていくことになった、と思われるのである。
〔経緯も含めて→ まとめとして――。 参照〕


ちなみに〈ヤム〉というのは「海」のヘブライ語だ。
〈テホーム〉というのは、前回にも少々触れたが、ヘブライ語の「深淵」という単語で、
「創世記」第 1 2 節に早くも登場する。

〈レビヤタン〉の訳語としても用いられる、ギリシャ語の〈竜〉は、
そもそもは、海の怪物〈タンニーン〉であり、その初登場は、「創世記」第 1 21 節であった。
聖書の〈レビヤタン〉は、「鰐(わに)」になったり「鯨(くじら)」になったりもするが、
念を押しておくと、その英語読みが〈リヴァイアサン〉なのである。

「エヌマ・エリシュ」の〈ティアマト〉は、いわゆる〈海〉の化生 (けしょう) した怪物なのであるが、
ヘブライ神話でも、その〈海(ヤム)〉の制圧が、「出エジプト記」で具体的に語られる。
――「出エジプト記」で二分されたのは、〈テホーム〉だが、それはつまり〈ヤム〉であり、
「ヨブ記」などでは、〈ラハブ〉という表現ともなり、〈レビヤタン〉ともなる。
〈ティアマト〉が海であるということは、辞書に次のように記述されている。

バビロニアの叙事詩エヌマ・エリシュでは、ティアマト(塩水の海)とアプスー(淡水の海)から神々が誕生する。
『旧約新約 聖書大事典』(p.1023)

聖書では、「創世記」第 1  6 節で、
「大空」の上下に二分された〈水〉の間に世界が形成される。

 どうやら、聖書の闘争神話も、ここから始まっているようだ。

もとのヘブライ語の表記などは、このたびアップしたページで、確認してくだされ。
 ↓

レビヤタンとラハブ 2
http://theendoftakechan.web.fc2.com/atDawn/Messias/Rahab.html

0 件のコメント:

コメントを投稿