今回は、定積分で面積が計算できる理由を少しばかり確かめておきましょう。
⛞ 定積分の値は f (x) ≧ 0 であるならば図形の面積を表している
✐ f (x) ≧ 0 であるなら、定積分で求められる値b |
f (x) dx | |
∫ | ||
a |
◈ 次回に予定している《積分の平均値の定理》が、定積分で面積を計算するための、説明の中に用いられている参考書もありますが、今回はいわゆる《はさみうちの原理》による解説をもとにして、これを図示しておきます。
▣ 面積 S を求める関数を F (x) とします。
導関数は F ´(x) となります。
● S = [ F (x) ] | b | = F (b) - F (a) |
a |
(※ これより b の値を x として、計算を進めます。)
● T = F (x + h) - F (x)
ここで、長方形 ABCD の面積を T1 として、さらに、長方形 AEFD の面積を T2 とすれば、
● T1 = h ∙ f (x)
● T2 = h ∙ f (x + h)
なので、T1 < T < T2
ということから、● h ∙ f (x) < F (x + h) - F (x) < h ∙ f (x + h)
が成り立ち、各辺を h で割って、f (x) < | F (x + h) - F (x) | < f (x + h) |
h |
f (x) ≦ | lim |
F (x + h) - F (x) | ≦ f (x) |
h |
F ´(x) = | lim |
F (x + h) - F (x) |
h |
∴ f (x) ≦ F ´(x) ≦ f (x)
という結果が導かれて、F ´(x) は両側から f (x) で挟まれているため、∴ F ´(x) = f (x)
となって これにより、F (x) は f (x) の不定積分であることが示されるのです。今回の JavaScript によるプログラムも、このページ内に同梱しています。
0 件のコメント:
コメントを投稿