この長さを求めるための積分の方程式があります。
このたびは、可能な範囲で、その計算式について確認しておきましょう。
数直線上の線分で表される範囲で、
両端の点を含むものを
閉区間 (closed interval) といって [ a, b ] で表し、
両端の点を含まないものを
開区間 (open interval) といって ( a, b ) で表します。
両端の点を含むものを
閉区間 (closed interval) といって [ a, b ] で表し、
両端の点を含まないものを
開区間 (open interval) といって ( a, b ) で表します。
◎ 曲線 y = f (x) の長さは微小区間 [ x, x+dx ] に挟まれた曲線の長さの総和と考えられます。
L = | dx | |||||||
∫ | b | 1 + ( | dy | ) | 2 | |||
√ | ||||||||
a | dx |
= | b |
√ 1 + ( f ´(x)) 2 dx | |
∫ | |||
a |
上の図において、まず曲線 AB の長さ s は、[ a, b ] が非常に短い区間 (interval) であるなら、線分 AB の長さによって近似されると考えられます。
s ≒ AB = √ (⊿x) 2 + (⊿y) 2
そうして曲線全体は、非常に短い線分を次々に結んだ折れ線の長さで近似できると、考えられるのです。曲線の長さは、そのような折れ線の長さの極限と考えられます。
いま求めようとする曲線の長さ s を、折れ線の長さの極限で計算すると、次のようになります。
● ds = √ (dx) 2 + (dy) 2
この計算式を、積分できる式にするため、dx をルート記号の外に出します。ds = √ (dx) 2 + (dy) 2
= √ (dx) 2 {1 + (dy) 2 ∕ (dx) 2 }
= | dx = √ 1 + ( f ´(x)) 2 dx | |||||
1 + ( | dy | ) | 2 | |||
√ | ||||||
dx |
s = | b |
√ 1 + ( f ´(x)) 2 dx | |
∫ | |||
a |
L = | b |
√ 1 + ( f ´(x)) 2 dx | |
∫ | |||
a |
⛞ 媒介変数表示された関数の曲線の長さの公式
▶ 媒介変数表示の曲線[ x = f (t) , y = g (t) (a ≦ t ≦ b) ]の長さ L は、次の式で求められます。
L = ∫ | b | √ | ( | dx | ) | 2 | +( | dy | ) | 2 | dt | ||
a | dt | dt |
= ∫ | b | √ ( f ´(t)) 2 + ( g´(t)) 2 dt | |
a |
媒介変数 t の変化量を ⊿t として、その間の、曲線の平均変化量は次のように求められました。
⊿x | = | f (t + ⊿t) -f (t) |
⊿t | ⊿t |
⊿y | = | g (t + ⊿t) -f (t) |
⊿t | ⊿t |
▶ ⊿x = f (t + ⊿t) -f (t)
▶ ⊿y = g (t + ⊿t) -g (t)
この変化量がわずかであるなら、その間の曲線の長さ ⊿s は、次のように近似されると考えられます。⊿s ≒ √ (⊿x) 2 + (⊿y) 2
= √ (⊿t) 2 { (⊿x) 2 ∕ (⊿t) 2 + (⊿y) 2 ∕ (⊿t) 2 }
⊿s ≒ | √ | ( | ⊿x | ) | 2 | +( | ⊿y | ) | 2 | ⊿t |
⊿t | ⊿t |
dx | = f ´(t) |
dt |
dy | = g´(t) |
dt |
● dx = f ´(t) dt
● dy = g´(t) dt
であるから、極限の値 ds の計算式は、次のようになります。● ds = √ (dx) 2 + (dy) 2
= √ { f ´(t) dt } 2 + { g´(t) dt } 2
= √ { f ´(t) } 2 + { g´(t) } 2 dt
▣ この極限の値の総和が、曲線の長さと考えられるわけです。L = ∫ | b | √ | ( | dx | ) | 2 | + ( | dy | ) | 2 | dt | ||
a | dt | dt |
= ∫ | b | √ ( f ´(t)) 2 + ( g´(t)) 2 dt | |
a |
⛞ 円周の長さの計算
L = | b |
√ ( f ´(t)) 2 + ( g´(t)) 2 dt | |
∫ | |||
a |
● x 2 + y 2 = r 2
▣ x = f ( θ ) = r cosθ
▣ y = g ( θ ) = r sinθ
▣ x´ = ( r cosθ )´ = -r sinθ
▣ y´ = ( r sinθ )´ = r cosθ
✐ y ≧ 0 となる、半円の長さを計算して、2 倍します。 ▣ sin π = 0
▣ cos π = - 1
L = 2 | π |
√ (-r sinθ ) 2 + ( r cosθ ) 2 dθ | |
∫ | |||
0 |
= 2 | π |
r dθ | ||
∫ | ||||
0 |
= 2 [ r θ ] | π | = 2 ( r π - 0) = 2 πr | |
0 |
今回も同様に JavaScript によるプログラムを、このページ内に同梱しています。
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