2016年3月14日月曜日

〈ヘレル・ベン・シャレム〉という仮説

 エレツ・イスラエル――イスラエルの地は、地中海の東岸に位置し、そのすぐ西方には人類黎明期からの強国エジプトがあった。
 東のメソポタミアを含めそれら、地理的な位置関係は、無論旧約聖書の時代を通じてそのままなのだが、その昔、エジプトから脱出したイスラエルの民は、その後、バビロン捕囚という時代をも迎えることになる。
 当時、その一帯は、(新)バビロニア帝国の領土の一部となり、現在は、パレスチナと呼ばれるが、それは「ペリシテ人の地」を意味するギリシア語に基づく名称だ。

 現在のイスラエルの首都となっている〈エルサレム〉の語源は、最近の定説では、「イェルゥ(礎)」+「シャレム」であるらしく、それは「黄昏 [たそがれ] の神の都」を意味する言葉となる。
 そこから遙かバビロンへの道は、「夜明けの星が輝く」まさに、〈暁 [あかつき] の星〉に至る方角にある。

 イスラエルの民が建てた都市は、エジプトとバビロンを往来する、行程の途上にあった。
 したがってそこは戦火を避けられない運命にあった。だから、いまもそうなのか?
 いまも〈エルサレム〉は世界の中心にある。

 その場所を示す地図に、〈エルサレム〉の意味を重ねると、「イザヤ書」の句を思い出した。
 〈ヘレル・ベン・シャハル〉――これは、バビロンの王をなぞらえた語句とされているが、それは「夜明けの星の子」を意味する。
 ならば〈ヘレル・ベン・シャレム〉――それは、エルサレムの王が「黄昏の星の子」であったためではなかったか。

つまり、
「夜明けの星(国)の王」は「黄昏の星(国)の王」を基準にして、語られた言葉では、なかったろうか。

 しかしながら、〈ヘレル・ベン・シャレム〉と、ググってみても、いまのところあまり多くは見つからない。ちなみに――。
 上の句〈ヘレル・ベン・シャハル〉は「イザヤ書」14 12 節にあるものだが、同じ「イザヤ書」には世界を表現して次のようにある。参考までに……

日の昇るところから日の沈むところまで
人々は知るようになる
〔『新共同訳 聖書』「イザヤ書」45 6 節より〕


Canaan(乳と蜜の流れる地) と〈エルサレム〉の神
http://theendoftakechan.web.fc2.com/atDawn/Messias/Canaan.html

2 件のコメント:

  1. 鳥取県に住むものです。。。
    同じ鳥取県の方が書かれていて感動しました✨

    ルシフェル考察の参考にさせていただきます。

    ありがとうございました

    返信削除
    返信
    1. コメントありがとうございます。
      こちらといたしましても同じく、鳥取県の方に興味を持っていただいて、感動しております。

      削除