2020年7月14日火曜日

橋を渡る最短経路問題の解法

 最短経路問題のなかに、川向こうの主要な土地へ道を通す工事計画を想定して、橋を架ける場所を設定する、というものがあります。
 おまけの頭の体操的解法をあわせて、以下に説明の作図を試みます。
 実は、今回の主題は、最後のほうに書いているように、
もしも課題〔の前提条件〕に不備があるなら、その指摘をすることも含めて、それが現実に対応する効果的な方法となることも理解できるはずです」という、ことになります。
 つまり、与えられた情報内で、臨機応変な対応能力を発揮するための準備として、まずは情報を正しく把握する必要がある、ということもあわせて問題提起したかったのでした。

 ⛞ 最短経路問題・おまけの頭の体操的解法 ⛞
―― たとえば、
◈ 同じ川幅でまっすぐに流れている川の、両岸にある 2 地点 A, B を結ぶ道路の計画がある。下に例として図示したイメージで、橋 PQ を架橋するとき、経路 APQB を最短にするための橋の位置はどこになるか。ただし、橋は、川の流れに対して垂直に渡されるものとする。
―― という幾何学上の問題の際には、通常「同じ幅のまっすぐな川」であることは条件にあっても、道路の幅は指定されません。同様に、川を渡るための橋に幅があることも、考慮されないのです。
▶ そういうわけで、物理的には通行不可能な、幅ゼロの道路及び橋を数学的に考察することになります。
 仮に、川の幅もゼロであった場合、両岸にある 2 地点 A, B の最短距離は、直線で結んだ距離になります。
 ですから、もしも川の幅が r(単位はメートルとする)であった場合、橋の長さは問答無用で川の幅と同じになるので、最短の経路 APQB は、地点 AB 間の川幅を除外した直線距離プラス川の幅 r になるわけです。
(例) 川幅を r 、川と AB の角度を θ で作図。
r =  m ,  θ =  °
◈ しかしながらここで、問題文に道路及び橋に関して幅の指定がないということも、条件に含めて考えてみると、それらの幅を無制限とすることも、問題の条件から逸脱するわけではないことに気づきます。
▶ また、もしも課題〔の前提条件〕に不備があるなら、その指摘をすることも含めて、それが現実に対応する効果的な方法となることも理解できるはずです。
◎ 現実の課題を解決するためには、問題の条件の範囲内での、もっとも効率的な考察が、求められるでしょう。
▣ 頭の体操的には、経路 APQB を最短にするためには、川幅も川との角度も関係なく、地点 AB を直線で結ぶライン上に、条件にしたがって岸から垂直に、幅の広い橋を架けて、それを斜めに通ればよいことになります。

 今回も同様に JavaScript によるプログラムを、このページ内に同梱しています。
―― また前回分を含む JavaScript の見本をテキスト化して掲載し、その他の資料を参照したページを、以下のサイトで公開しています。

光の直進性と最小作用の原理
http://theendoftakechan.web.fc2.com/eII/hitsuge/integral/index.html

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